『謝音祭』出演のUAさんが、音楽との付き合いを赤裸々に語ります。
「『InterFM897謝音祭』をお聴きの皆さん、どうもUAです。
コロナ以降、私の音楽への向き合い方は…しばらくね、前半は新しい音楽を、ある意味やみくもに聞いて探して何かこう刺激を見つけようとしていたように思います。それが次第に、自粛が長く続く中、なんだか途中でプツッとその行為が途絶えて、それで心の中の声と言いますか自分にとっての原点っていうものを考え始めたんですね。それと、同時に新しいものを聞き探るような行為も終わって。幸運にもね、この25年間、音楽というものに従事する人生を歩んでこられて、ただ単純にリスナーとして音楽を聴いてはこなかった訳です。しかし、やはりね、そういうことを退いても若い頃の多感な時期にドキューンとハートに、ソウルに響いてくるような、音楽、そして歌っていうのは結局ここ数年、出会ってないような風にも思えて、それで(犬の鳴き声)おぅ、ワンワンワン!言うてますけど。と、すると現時点での今ここに生きている自分が原点、または本質的な、なんかオーセンティックな面がね。両方、今ここにありながらのオーセンティック感。ていうところは、一体どういう音になるのかっていうのを改めて考える機会にはなりました。
音楽という存在は、人として衣・食・住にまつわることのその次にまず最初のクリエーション、創造であるものですよね。結局、情報社会の中でつい頭ばっかり忙しくてね、考えすぎ?になりがちな今日でございます。しかし、音楽というものは、そういった頭をね、思考を休ませてくれて柔軟にさせてくれて一時のトリップ感が、旅に出る感と言いますか。私でありながらも私を忘れているような、白昼夢を見るような、夢を見るようなそんなものですもんね。子供なんか見ててもね、こう何かムーブメントを起こす時に必ずハミングしてるんだよね。で、本人は多分さほど意識もしてなくてほとんど無意識に色んなメロディが浮かんで来ちゃ歌ってるだけのことなんだろうけど、そういう姿を日々、日常的に見てると、あ、本当に衣・食・住はもっともだけれども音楽こそは人を人として生かしているんだなぁという風にも思わされる日々でございました。
そして今、最近ね。救われた、力をもらったなぁなんていうアーティストについてなんですけれども、私しばらく、特に2000年代入ってからR&Bをね、聴かなくなったんですよね。すごくそういう傾向があって。本当に、Beyonceのビの字も知らないというような、ビといえばBjorkかなっていうようなタイプでいたんですけれども、この間の夏至の時期に『Tiny Desk Concert』を覗いたらAlicia Keysのライブがあって、新曲を披露していたりしてなんかすごい心が洗われた思いがしたんですね。なので今、彼女をきっかけに今一度この2000年代のR&Bっていうのを聞き直したりしています。そして何か彼女に先ほど話したような、今ここ感、そしてオーセンティックなソウルっていうものを再び教えてもらった気がしています。
ちなみに『Tiny Desk Concert』(米公共放送局『NPR』の番組)で披露された『Gramercy Park』という新曲も本当に素晴らしかったです。
で、私UAの楽曲の中で音楽への感謝の思いを込めた楽曲、という質問があったんですけれども。おっと、と思ってこれ割と盲点だったなぁっていう。改めて自分の曲をズラーッと並べて見つめてたんですけれども、意識してそういう思いで作った曲は、正直なかったんですよね。もう少しこう地球に対するであったりとかまぁ愛っていうことの意味であったりとか。子供に対する愛情だったりとか、まぁ色々テーマは広がりつつも。音楽に対するっていうのがないなぁっていう、驚きの質問の中で、ひとつ選べるとすれば、『Golden green』というアルバムの中の一曲なんですけれども『Melody La La La』という曲があります。これは音楽への感謝を込めようという思いから書いた訳ではなかったんですけれどもこのタイトルの通り、『ラララ』のラの響き。なんかあるところでは『ラ』は水のバイブレーションの音である、なんて聞いたこともありますけど、実際に耳でフィジカルに聞こえてることではないのかもわからないけど、生きていく中で自然からなのかな、聞こえてくる、本当にミスティックなある意味ミステリアスなていうか不思議な音霊というか。そういった意味合いもあって『Melody La La La』というタイトルを付けて、天国なんていうけれど、実はそんなもんなくて今ここにいること自体が、地球に現れてこうして私という感じていること自体がすでにもうヘヴンなんではないかっていうようなことを歌っているんですけれども。『Melody La La La』を選んでみました。
そして音楽に対して、もし音楽さんというね、人のようにDear Musicに対しての感謝の気持ちを述べてみたいんですが。
Dear Music、あなたを止めるものはこの宇宙のこの星のどこにもありはしません。どうかそのままありのまま存分に遊び続けていてください。
それでは最後にこの『謝音祭』聴いてくださっているリスナーの方々にメッセージです。
今、大きく時代が変わりゆく時かもしれません。ひしひしと感じているかと思います。しかしまぁ、色んな情報にゆらゆらゆらゆら揺らされているばかりではなく、まずはとりあえずあなた自身を自分自身を許してそしてめちゃめちゃにかわいがっていてくださいね。
そんなわけでUAでした。ありがとう」
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2020年7月24日(金)12pm ~ 8pm
InterFM897 SPECIAL DAY 「謝音祭」
DJs: 井手大介, 堀田茜
ハッシュタグ:#音楽ありがとう
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