“売り切る”ことを考えた「トレジャー・ファクトリー」の工夫

12/10（日）9pm - 9:30pm

お店ラジオ supported by スマレジ

『お店ラジオ』にようこそ！

パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。

ゲストは、先週に引き続き、株式会社トレジャー・ファクトリーの代表取締役社長、野坂英吾さんでした。

「トレジャーファクトリー」通称トレファク。創業初期はタオルや食器などの雑貨、家電・家具が中心でしたが、現在は“衣類”が増えてきたという野坂さん。

やはり古着に関しても細かくデータで管理し、価格設定に生かしていると言います。

「古着も今、データベースで入力していきながら価格を出していって、そのデータの精度がやっぱり重要ですね」。

先週のお話にも出てきたデータ活用。とくにどういったデータを重要視しているのでしょうか？

すると、「大事にしているのは、廃棄率、値引率」とのこと。

「売上いくらとか、仕入れいくらとか、もちろん大事ですよ。それが最重要KPIであることに変わりはないんですけど、このリユースビジネスで言うと、要は初期設定を自分たちでつけるので、“その値段でいかに売り切れるか”ってのが大事なわけなんですね。それが売れる前提で価格設定されているので、値段を下げなきゃ売れないとか、廃棄するものが異様に増えてしまうと、そもそものモデルがきちんと確立できないわけなんです」。

なるほど〜。さらに野坂さんは、「付けた値段で売り切っていくことにこだわった“仕組みづくり”をしなければいけない」とも教えてくださいました。

ちなみに、廃棄のタイミングについては、基本的に滞留在庫1年〜2年と設定しているそうですよ！

そして現在では、業態が12個まで広がっていると野坂さんは言います。

「なので専門に特化したものも増えてきました。例えば、洋服は高価格帯・中価格帯・低価格帯に分かれています。価格帯で業態を分けながら、洋服だけで４ブランドあります。あとは、スポーツ・アウトドアの業態、中古のゴルフの業態など、そんなふうに業態を徐々に変えながらやってきています」

広がりを見せるトレファクの業態。そこには、様々な工夫がありました。

「例えば、アウトドアのランタンってあるじゃないですか。総合業態のお店で売ると、だいたい上限5,000円ぐらいまでしか売れないんです。でも専門業態のお店のコーナーには、3万円や5万円のアンティークのランタンが並べられていて、それが売れる。そしてアンティークランタンをちゃんと評価するお店なんだってことをお客さまが知って、もっと高額なランタンがどんどん集まってくる、というわけです」

これは、仕入れ＝買取と販売が同じ場所で行われる、リユースビジネスならではの工夫の面白さですね。野坂さんのお話はまだまだ続きます。

「リユースの“衣類”と一言で言っても、価格帯で全くビジネスが違います。例えば、展示の仕方。低価格帯の業態では、人手をかけていられなかったりするので、300円の物は基本的には吊るして売っていかないと。あと、できるだけシンプルに値段の情報を書く。どこのブランドの何々など値札に書きすぎると、今度はコスト倒れしちゃうんで。入力の仕方、展示の仕方、それらは同じ衣類でも価格帯によって違うので、それを扱う物に対応した仕組みをつくっているのも特長の一つですね」。

ほかにも、「今、リユースを中心にしながら、周辺サービスもだんだん広がってきています」と野坂さん。

引っ越しと不用品買取のサービス「トレファク引越」や、専門チームによる家の売買「トレファク不動産」、さらには「終活・生前整理」のサービス、ドレスのレンタルサービスまで！

こうして業態や周辺サービスを広げながら、「人々の生活の一部」になること。それが、野坂さんが目指すお店だと語ってくださいました。

お住いの地域にトレファクがある方は、ぜひ今回の野坂さんのお話を思い出しながら店内を見てみてくださいね！

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