10/22(日)9pm - 9:30pm
『お店ラジオ』にようこそ!
パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。
ゲストは、猿田彦珈琲株式会社の代表取締役、大塚朝之さんでした。
「猿田彦珈琲」は、豆の買い付けから輸入、管理、焙煎、抽出までを自社で行うスペシャルティコーヒーのお店。
東京を中心に店舗展開している、話題のコーヒー店なんです。
人気が出たきっかけの一つは、缶コーヒー「ジョージア ヨーロピアン」の監修をしたことでした。
もしかしたら、皆さんも知らずに「猿田彦珈琲」監修の缶コーヒーを飲んでいるかもしれませんね!
そんな「猿田彦珈琲」のオーナーが、もともと俳優業をしていたという大塚さんです。
何故、コーヒー店を始めることにしたのでしょうか?
「友達がコーヒーの豆屋の店長で、そこで働かせてもらうことになって、その時に初めてブラックコーヒーをちゃんと飲みました。で、すぐにコーヒーにハマって、半年ぐらい経った頃にはコーヒーマイスターの資格をとったりして、一生懸命コーヒーの勉強をしていました」。
その頃、当時はまだなかった「コーヒースタンド」が、いずれ日本にも来ると感じていたと大塚さんは言います。
ある日、東京・下北沢に「コーヒースタンド」がパッと登場した時には、「今やらないと!」と焦ったそうです。大塚さんが働いていたお店は、豆屋。その場で飲めるコーヒーを出してはいませんでした。そして、大塚さんは自分のお店を持つ決意をします。
「最初から紙コップのコーヒー屋さんをやりたいと思っていた」と、大塚さん。
一号店からテイクアウトにこだわったのは、何故だったのでしょうか。
「僕が豆屋さんで働いていた時、すごくもどかしかったのが、実はお客さまって何が正解か分からないまま(豆を)持って帰っていくんですよね。コーヒーって、大きく分けても5個の“変数”があるんで、その5つをお守りくださいねって豆を渡すんです。そんな中で、液体のコーヒー、つまりちゃんと答えを出してあげたほうがお客さまにとっては良いんじゃないか、嬉しいんじゃないか、と思ったのが一つの理由です」。
効率よくお金を稼ぐためにテイクアウトをやるという理由は、二の次だったそう。
本当に美味しいコーヒーをライトに飲んでもらいたい。それが、大塚さんが当初から抱いている想いです。
お話の中に出てきた“変数”とは、コーヒーの味や香りを決めるパラメータのこと。
例えば、粉の量、粉の挽き目、お湯の温度、抽出時間、抽出する量など、コーヒーはこの変数がとても多いのが特徴です。
コーヒー好きの三戸さんも思わず、「正解がないっていうか、お店として味の作り方がものすごく難しいなと思う」とのこと。
これに対して、「そこはすっごく悩んで、今も悩んでいます」と大塚さん。
そして、こんなお話をしてくださいました。
「メルセデス・ベンツってすごいブランドだと思っていて、“高級大衆車”って感じじゃないですか。そんな中で、彼らはF1にも出て、しっかり勝つ。その価格帯の中で一番いい車を出そうと、彼らはやっているはずなので、同じようなことを僕らも意識してやっていくコーヒー屋さんになりたいなと思っています。実は、この二軸でやろうとしているコーヒー屋が、世界中を見ても無いんですよ。不思議と。だから、世界から本当に非難されます」。
高級と大衆的の二軸が避難される?どういうことなのか、大塚さんに伺ったところ……。
例えば、「中浅煎り」という少し酸味のあるコーヒー。これは大塚さん曰く、スモールビジネスのコーヒーなのだそう。
一方、「深煎り」のコーヒー。しっかりとした苦味があり、あまり酸味がないものです。こういったコーヒーがビッグビジネスの主流になっていると言います。
「猿田彦珈琲」では、専門店らしく「浅煎り」のコーヒーもありますが、「深煎り」もやっていて、つまり“2つの方向性”のコーヒーをやっています。これが避難されてきた理由なのだとか。
「品質の高いコーヒーって、深く焼くと香りがだいたい飛んでしまう。素材を殺している、ということで、良い豆を作っている農園主は深煎りを嫌がる。でも実は、その品質の高いコーヒーを深煎りにしたら、それはそれでめちゃくちゃ美味しいんだ!っていうのを、僕はけっこう言っていて。だから僕ら、深煎りもやるんだけど、今の世の中にある深煎りの感じとは、ちょっと違うものをやっています。それが、僕の中でのビッグビジネスへのチャレンジです」。
こういった独自のこだわりの中で、缶コーヒー「ジョージア」とのコラボも実現したと語る大塚さん。
「本当にチューニングしきれているかって言われたら、まだ確信はないんですけど、わりかし手応えは感じている状況でやっています」と、教えてくださいました。
では、その大企業とのコラボは、どのようにして実現したのでしょうか。
来週は、そのあたりの経緯についても詳しく伺いますので、お聴き逃しなく!
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DJs: 三戸政和, 山本博士
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