9/8(日)9pm - 9:30pm
『お店ラジオ』にようこそ!
パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジの山本博士さん。
ゲストは、伊良(いよし)コーラ株式会社の代表取締役社長で、コーラ職人の小林隆英さんでした。
「伊良コーラ」は、日本におけるクラフトコーラの先駆け的存在。
クラフトコーラとは“職人が作るコーラ”や“手作りのコーラ”のことを指し、その中でも、伊良コーラ株式会社は日本初のクラフトコーラ専門メーカーとして知られています。
そんな「伊良コーラ」は、一体どのようにして始まったのでしょうか?
「世界中のコーラを飲み歩いていて、コーラマニアだったんですよ」と小林さん。
もともとコーラが好きで、様々な国の“地元コーラ”を飲み歩いていたと言います。
「大学卒業後、働き始めてすぐ、ネットでコーラのレシピを見つけたんです。それまで愛好家として楽しむだけだったけれど、コーラって作れるんだ!と衝撃を受けて、自分で作り始めたというのが最初です」
なるほど、始まりは本当に趣味だったのですね〜。
それが“仕事”になったきっかけは何だったのでしょうか。
実は、「祖父が漢方職人だった」と話す小林さん。
コーラと漢方、どのようなつながりが??
「世の中に伊良コーラが誕生するまでに2年半かかったんです。僕、辞めようと思っていたんですよ、色んなパターンを試しても美味しくならなかったので…。例えば、スパイスだったらすり潰して使う・すり潰さないで使う、柑橘だったらレモンの皮の部分だけ使う・全部使う、皮を使うにしてもオーブンで乾燥させて使うとか、ありとあらゆる変数でノートをつけて、色んなパターンをやったんですけど、どんぐりの背比べだった。で、辞めようと思っていたタイミングで、漢方職人だった祖父が他界して、祖父の漢方工房の遺品を家族で整理していたら、祖父の思い出話の中で『え、そういう作り方してたの?』というエピソードを聞いて、『それってコーラ作りに活かせるんじゃないか?』と思って、家に帰ってすぐその作り方で作ったら、全然違うものができたんです!」
こうして完成したコーラを友人に飲ませたところ、真顔で「これ、いくらなら売ってくれるの?」と言われたことで、週末に開催している青山ファーマーズマーケットで売り出すようになったのだとか。
小林さんは最初にキッチンカーを用意し、あくまでも「キッチンカーにおける調理をした伊良コーラ」として販売。
当時の「伊良コーラ」は、パウチにコーラのシロップを入れて、そこに炭酸とスライスレモンを入れ、ストローをさして500円で出していたそう。キッチンカーでドリンク販売を始めるには、「飲食店の基準にのっとっていたら問題ない」と教えてくださいました。
そして迎えた、青山ファーマーズマーケットでのオープン初日。
小林さんのキッチンカーの前には大行列ができて、150杯分が一瞬で売り切れたと言います。
勝因について、小林さんは次のように語っています。
「“クラフトコーラ専門店です”という看板を作ったんですけど、当時、クラフトコーラという概念がなかったので、『なんだこれ?』というのが一つ。もう一つは、パッケージがいい感じだったのではないかと。コンセプトが新しかったというのもあるし、カワセミのパッケージがいい感じだったので売れたのではないか?と思います」
「伊良コーラ」のパッケージデザインは、白地にカワセミが描かれた、シンプルでオシャレなデザイン。どことなくクラフトマンシップも感じることができるデザインです。
しかし、平日は会社、週末はコーラを売るという生活の中で、青山ファーマーズマーケットの売上だけでは食べていくことが難しい状況でした。
「キッチンカーでファーマーズマーケットだと、どれだけ頑張っても日販200人から250人。一杯500円なので10万とかですね。土日だけだし、天気が悪くなるともう全然ダメだし…」
そんな中、独立のきっかけとなったのが、「アップリンク吉祥寺」という映画館だったそうです。
「映画館の飲食担当なんだけど、これ、卸とかで仕入れられないですか?と。よくよく話を聞くと、映画館で伊良コーラを取り扱いたいって言ってくださって。で、それがあれば売上が10万〜20万になるんで、何とか生計が立てられるなと考え、会社を辞めて独立しました」
その後、「アップリンク吉祥寺」では「めちゃくちゃ売れている」と話す小林さん。
「大手のシネコンはポップコーンがあって、コカ・コーラがすごく似合っていると思うんですよ。でも、単館系のこだわりの映画館では、伊良コーラのほうが合うなぁ〜という気がしているんですね」
コーラ市場にはすでに大手メーカーが存在していますが、小林さんは、「そもそも飲まれるシーンとか飲みたいなと思っている人のタイプが全然違うんです」とのこと。
「コーラって、アメリカのものであるという印象が強いじゃないですか。でも実は、漢方にルーツがある。クラフトコーラというのは、コーラという名前が付いているけれど、全然違う競技なんですよ。みんな総合格闘技の強い選手(コカ、ペプシ)に戦いに行っているんだけど、僕がやっていることはクイズ大会を一緒にやっている、みたいな感じで、全然違う競技でやっているんですね」
マスで戦うのではなくて、ニッチなところで戦っていく。大手コーラメーカーが築いてきた同じ土俵で戦っているのではない、ということですね!
そして今、クラフトコーラを飲む土壌が日本でも少しずつできてきています。
というのも、現在は「伊良コーラ」の缶タイプがコンビニでも売られているんですよ。
そのあたりの詳しいお話はまた次週!
ちなみに、今回の放送では、キッチンカーでドリンクを売るノウハウなども伺っていますので、是非アーカイブでご確認くださいませ。
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DJs: 三戸政和, 山本博士
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