6/9(日)9pm - 9:30pm
『お店ラジオ』にようこそ!
パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。
ゲストは、先週に引き続き、フライドグリーントマト株式会社の代表取締役、栗原幹雄さんでした。
栗原さんは、「ほっかほっか亭」や「フレッシュネスバーガー」など、数々の人気店を手がけてきた人物。
ということで今週は、三戸さんも大好きな「フレッシュネスバーガー」について!
前回のお話で、物件を見てアイデアが“降りてきた”という栗原さん。
その背景には、栗原さんの生い立ちや「ほっかほっか亭」での経験がありました。
栗原さんは昭和26年のお生まれですが、当時、楽器屋であった実家の近くに、米軍基地があったそうです。お店に楽器を弾きにくる外国人の方との触れ合いの中で、自然とアメリカ文化を知ることになります。
また、「ほっかほっか亭」時代には、インセンティブとして毎年優秀な人材と一緒に、アメリカまで“外食の食べ歩きツアー”を実施していたと言います。
「シカゴで1日30軒回るとかですね。そういうベースもあってのことだと思います。その時に、『マクドナルド』はもちろん、『ジャック・イン・ザ・ボックス』とか、大谷翔平選手が好きだと言っている『イン・アンド・アウト・バーガー』とか、モスバーガーの原点である『トミーズ・バーガー』とか、全部行っていました」
なるほど〜。もともとアメリカ文化やアメリカの飲食店についての知識があったからこそ、物件を見ただけで「フレッシュネスバーガー」のアイデアがポンッ!と出てきたんですね〜。
一方、当時の日本国内では、手作り志向のハンバーガーは「モスバーガー」だけだったのだとか。
そして、今私たちが目にする大手ハンバーガーチェーンが、すでに出揃っていた時代です。
後発でオープンした「フレッシュネスバーガー」。
競合ひしめくハンバーガー業界で、一体どのように差別化して、勝機を見出していったのでしょうか。
「当時は、“サンパチ戦争”と言って、380円の価格帯を巡って、どこでもセットでやっていました。だからこそ、良いハンバーガーを出して、価格も高くして、ドリンクはエスプレッソ。セットにはしない。(大手には)勝てないと思ったので、とにかくハンバーガーは他よりも原価を高くして、良いものを出そう!ということですね」
栗原さんが「フレッシュネスバーガー」をオープンした当時、実はアメリカ・シアトルで『スターバックス』の人気が高まっていて、「スターバックスがそのうち日本にもくる」と予想し、お店にエスプレッソメーカーを導入したと言います。
当時の時流と逆路線を走ったうえで、先見の明によって「大人のバーガーカフェ」といったコンセプトが出来上がったんですね!
さらに、「コピーが浮かびまして」と栗原さん。
「マクドナルド卒業生がモスに行き、モス卒業生がフレッシュネスへ。このコピーを先に書いたんです。マクドナルドは子ども中心のマーケティングです。それを卒業して、高校生ぐらいになるとモスバーガーを食べるっていうデータがあって、で、モスを卒業したらフレッシュネスへ行く…といった、そういうコピーなんですよ。ですから、大人のハンバーガー」
これに対して、「栗原さんのコピー通り、完全にレール通りに渡ってしまいました」と三戸さん。かなりショッキングだったようですよ(笑)
ところで、差別化で原価を高くしたというお話でしたが、利益の面ではどうだったのでしょうか?
「ドリンクの原価率が低いんですよ。原価から売価を設定していないんですね。ドリンクが14%ぐらいの原価だったら、ハンバーガーは50%超えていいや、みたいな。ABC分析を出して、プロダクトミックスすると、結果的に原価が30%になるとか、そういう理論ですね」
ハンバーガーとドリンク、トータルで原価を考えるのが栗原さん流とのことでした。
ほかにも、「告知はほとんどしない」というのが、栗原さんのやり方。
「フレッシュネスも当初、1日の売上は7,900円ですからね。12月16日にオープンしたんですけど、3月ぐらいまで1万円も売れなかったですから」とのこと。驚きです。
それが、20周年を迎える頃には、250店舗まで拡大。
栗原さん曰く、「一人ひとり丁寧に接客して」「口コミ」で人気が広がっていったそうです。
そして栗原さんは、2012年、20周年を機に「フレッシュネスバーガー」の経営から退きます。
現在、2013年に設立したフライドグリーントマト株式会社で、企画からマニュアル、商品開発、マーケティングまで行い、様々な業態の飲食店を手がけていらっしゃいます。
「最近では、お芋専門のカフェとか、すごく収益が高くて」
そちらのお話も気になる!
続きは、是非アーカイブでお聴きください!
利益を出している裏側、その手法など、詳しい内容を聴くことができますよ。
最後に、パーソナリティの感想をご紹介します。
栗原さんのアメリカまで食べ歩きツアーに行ったお話に触れて、「そこからフレッシュネスバーガーの構想につながったのが素晴らしい」と山本さん。
三戸さんも、「お店をやる人にとって、海外のお店を回りまくるってアリだと思います」とのことでした。
エンタメ要素も必要な飲食店。確かに、国内だけでなく、国外のお店を見ることも学びになりますよね!
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