3/17(日)9pm - 9:30pm
『お店ラジオ』にようこそ!
パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。
ゲストは、先週に引き続き、株式会社フーディソンの代表取締役CEO、山本徹さんでした。
さて、まずは前回の続きです。
飲食店向けの食品ECサイト「魚ポチ」で順調にお客さまを増やしていき、そこからプラットフォームづくりに注力し始めたという山本さん。
「飲食店さんにとっては、とにかくお店を切り盛りするのに忙しいじゃないですか。ポチポチするだけで店に届きますっていう利便性が、こんなに重要なんだと気づき、徹底的に便利にするってことにこだわってやってきています」
そして、水産業界を知ることで、当初とはお考えも変わってきていると言います。
「当時は、今の市場って意味があるのか?みたいなことを思っちゃっていたんですけど、今思うのは、日本が税金をかけて整備してきた湾岸から市場の固定的な資産は、使わなきゃ損だなと。市場がネックなのではなくて、情報がシームレスにつながっていないということが問題なので、ソフトウェアをちゃんとアップデートすることができたら、ハードウェアは全然使えるよねって思うんですよね。システムで市場の力を外に解放するイメージなんです。市場に来ないと恩恵を受けられなかったものを市場の外に、皆さん情報を見てくださーい!とやっているプレーヤーなんじゃないかなと思うので、市場と一緒に業界の構造改革をしているっていう感じですね」
業界の方と戦うのではなく、一緒に改革を進めていくという姿勢。それが株式会社フーディソンのやり方です。
そんなECサイト「魚ポチ」はとても便利なシステムですが、対面と違ってネット上だと、飲食店側が求めている商品を見つけにくかったりはしないのでしょうか。そのあたりの工夫についても伺いました。
「始めは“目線合わせ”がすごく大事です。まず3回お付き合いしてくださいって、いつも言っていますね。例えば、マグロで検索していただくと、商品数でいうと280個ぐらい出てくるんですよ。どういうマグロが欲しいのかってことを担当の者がヒアリングして、じゃあこれを買ってみてください、どうでしたか?と。それがちょっと外れていたら、じゃあ次はこちらを…って感じで調整して、当てていく。そういったことを始めは地道にやっていくんですね」
なるほど〜。サイトに掲載している情報だけで売るのではなく、最初はヒアリングすることで“目線合わせ”をして、お客さまに満足のいく商品を買ってもらっているんですね!
そしてもう一つ。魚を加工する職人など、人材の確保についても気になるところですが、「魚が加工できる人材の採用はめちゃくちゃ難しかったですね」と山本さん。
人材探しを通して分かったことは、どこのスーパーマーケットも人手不足ということでした。そこでサービスを自前で立ち上げることにした、と言います。
それが、人材紹介サービス「フード人材バンク」。
こちらは鮮魚加工・精肉加工・青果販売に特化した技術経験者を対象に、デパートやスーパー、専門店、飲食店など幅広い分野における仕事探しができるサービスです。
そうなると今度は、どのようにして“求職者”を見つけているのか気になりますよね?
山本さん、お話できる範囲で結構なので教えてください!
「すごくシンプルなので全然言えるんですけど(笑)ウェブマーケですね」とのこと。
例えば、「魚の加工」×「求人」などで検索するリスティングがあるそうです。
では、「フード人材バンク」は業界内でどのくらい浸透しているのでしょうか。
「今は『フード人材バンク』と言っているんですけど、始めたばかりの頃は『魚人材バンク』という名前でやっていました。スーパーマーケットさんを回ると、魚人材、肉人材、惣菜人材がトップ3でとにかく足りていないんですよ。なので、『魚人材バンク』を始めた次に『ミート人材バンク』という肉の人材を始めて、スーパーマーケットさんの人材を総合的にサポートするっていうサービスに変えていったんです。今では、日本全国の40%超ぐらいは、すでに取り引きしているような状態になっていますね」
全国40%超のスーパーマーケットが「フード人材バンク」の取引先!すごい!
このように流通の分野で新しい循環を生み出して成功している山本さんですが、ほかにも個人向けの鮮魚セレクトショップ「sakana bacca」を東京で展開中です。
このお店は、「毎日の食卓に感動と冒険を」といったコンセプトのもと、多種多様な鮮魚を取り揃え、美味しいだけではなく“魚を知る体験”ができる鮮魚店。
しかし当初は、お客さまは珍しい魚に対して「すごいね〜」とは言うけれど、実際に買っていくことは少なかったのだとか…。
確かに、都内では珍しいコバンザメが並んでいても、いきなり買ったりはしないですよね。
そこで山本さんがとった方法とは?
「ある意味で標準的な鮮魚店に戻し、そこに変化を加えていきました。例えば、同じマグロにしても鮮度が良かったりとか、アジにしても鮮度が1日早いとか。一番始めは『ここの鮮魚店の魚は美味しいらしいね』と気づいてもらい、季節感を出すために新たな魚をどんどん入れていく、魚種の幅を増やしていくってイメージですかね。基本的には、産地から市場に届いて、その日のうちに『sakana bacca』に並ぶんです。ちゃんと品質コントロールをして、その商品に最適な物流で持って来て売るっていうのが大事なんだと思います。僕らの場合で言うと、丸ごとの魚があって、それを切り身にし、刺身にし、最後は惣菜にして、それでも売れなかったら廃棄となるんですけど、そこまで手を入れられるお店であるってことが重要で、粗利で言うと我々のほうが(スーパーマーケットなど大手チェーン店より)少し有利なんじゃないかなと思いますね」
大きなチェーン店の場合は、産地から市場に届いて、一度物流センターに他の商品とまとめられて、次の日の便でお店に届く、といった流れになるそうです。
「sakana bacca」では、自社の強みを活かして、「魚を届けるのに最適な物流」で商品を売っています。
お近くで「sakana bacca」を見つけた時には、是非一度立ち寄って、その鮮度を確かめてみてくださいね!
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それでは皆様、またのご来店お待ちしております!
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DJs: 三戸政和, 山本博士
メール: omise@interfm.jp
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