2/25(日)9pm - 9:30pm
『お店ラジオ』にようこそ!
パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。
ゲストは、「手芸センタードリーム」を展開する、小野株式会社の代表取締役社長、小野兼資さんでした。
小野株式会社は、香川県で始まった創業113年の会社。
のし・贈答品の小売業から始まり、手芸用品の問屋を経て、4代目である兼資さんの代から“手芸用品の小売店”という形になりました。
そして現在、「ドリーム」は、岡山県を皮切りに全国100店舗以上を展開しています。
「品揃えの豊富なお店をやりたかった」という小野さん。
1店舗目をオープンした1989年を振り返り、当時の思いや考えを語ってくださいました。
「当時の手芸屋さんといえば、20坪や30坪の非常にコンパクトなお店だった。毛糸屋さん、ボタン屋さん、糸屋さんなど、それぞれの部門に分かれたお店だったんです。ドリームに来れば、色んなお店を回らなくても洋服が作れる、そんな感じで一気通貫したお店を作るには坪数が必要。で、坪数が必要だけど、駅前や商店街に行くと家賃が高い。じゃあ郊外に行くか、という苦肉の策で郊外にいきました。なので、年中無休にするとか、駐車場を無料にするとか、ある程度は商店街よりはディスカウントがきくとか、そういったメリットを出しつつ、品揃えや親切丁寧など色々特徴づけて店舗をつくっていきました」
当時まだ珍しかった手芸品の郊外型の大型店舗としてスタートを切った「ドリーム」。
店舗100坪、駐車場200坪、合計300坪。すごいスケールです。
多分売れないだろう…と、ご自身でも状況を厳しくみていたそうですが、蓋を開けてみると、オープン初日は駐車場がいっぱいでてんてこ舞いだったのだとか。
その理由は、「広告」だと小野さんは言います。
「チラシ、ディスカウント、年中無休、テレビCMを打つなど、やれることをフルショット。必死のパッチでやりましたね」
その甲斐あって、半年後には、岡山県倉敷市に位置する水島地区に2店舗目をオープン。
以降、「ドミナントで、半年ごとに1店舗ずつぐらいは出店していきました」とのことです。
半年に1店舗!すごい勢いですよね。
その後、「ドリーム」は、岡山から四国、広島、関西へと勢力を広げていきます。
では、街の手芸用品店と「ドリーム」、どのような部分に違いがあるのでしょうか。
まず一つは、「教販一体(きょうはんいったい)」。
教えることと売ることが一体になっている、という意味です。
「先生やうちのスタッフが、今日はこのレッスンバッグをお子さまに作りませんか?といった提案をして、1時間ぐらいお時間をいただき、裁断からミシンがけまで初心者の方に教えたり。で、一つできたら嬉しいので2個目は材料を買って帰る。そういったカタチで提案させていただいています」
「ドリーム」では店舗に手芸教室も併設していて、お店のキャッチコピーでもある「丁寧な生活を提案する」ということを実践。
小野さんがおっしゃるには、「例えばテーブルクロスに自分で手刺繍した部分があると、豊かさを感じられる。そういったものを勘どころとして提案していってます」とのことです。
しかし、人件費や場所代などコストがかかるのでは?
「正直申し上げまして、収益性は低いというか、ほとんど無いです。ただ逆に言うと、材料を買っている方も、ここで教えているのを見ると、『あ、ここって分からない時にちゃんと教えてくれるんだ』という安心感があるので、売りっぱなしじゃない、親切なお店という感じにはなりますね」
なるほど〜。教室には、お客さまの信頼を得るためのデモンストレーション的な意味もあるんですね。
「あとは、例えば毛糸など、在庫が無くても1玉からお取り寄せをしたり、そういったアフターサービスですね。毛糸は200円や300円のものですけど、お客さまにしたら一個足らないと全部が完成しないので、コストを考えずにお客さまの利便性でやっています」
確かに、これは消費者側からしたら本当に便利ですね。セーターの袖部分に、あと毛糸一個だけが足らない!なんて時に助かります(笑)
では、同じようなチェーン店同士の場合は、どういった戦いになるのでしょうか。
すると、「サービス、品揃え、価格ですね」と小野さん。
なかでも、仕入れの見極めが「一番の勘どころになる」と言います。
「最初は全て私がやっていて今はバイヤーにお任せしているので、そこと相談しながら。
暖冬だったら毛糸が残るとか、季節もありますし。また流行を読み間違えるとか、逆に言うと売れすぎて足りないってこともありますので、そのあたりをいかにタイムラグなく手当てしていくかですね」
大型店舗の手芸用品店ですから、その商品ラインナップも膨大。考えただけで大変そうです。
最後に、手芸用品のニーズについて、小野さんに伺いました。
「今は、趣味の部分で増えてきている。昔は実用でしたね。例えば、サイズの大きい女性の方が自分に合うサイズの洋服を手作りするとか、そういうカタチだったんですけど、今は、例えば有機栽培の綿を使ったもので作りたいとか、自分の色で染めたいとか、すごくマニアックになって、実用性よりも趣味性が上がっています」とのことでした。
手芸用品も時代で求められるものが変わってきているんですね。知らなかった業界のお話、とても勉強になりました!
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