ラーメン業界「1,000円の壁」を超えた店！「AFURI」の値上げはビジュアル重視

1/21（日）9pm - 9:30pm

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パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。

ゲストは、先週に引き続き、AFURI株式会社の代表取締役、中村比呂人（なかむら・ひろと）さんでした。

前回は、恵比寿店や原宿店など店舗展開について伺いましたが、2011年に中目黒店をオープンした頃から「AFURIの名前が広がってきているな」と、実感したという中村さん。

「とにかく絶対的に美味しくないと。味はブレちゃいけない」といった信念を持ちながら店舗を増やしてきた中村さんですが、味のクオリティはどのように保っているのでしょうか。

すると、「最初からセントラルキッチンを使っていた」とのこと。

「都内で1号店をつくった時から、ZUND-BARで仕込んだものを東京に運んでご提供するっていうスタイルだったんですよ」

「ZUND-BAR」は、「AFURI」の総本店とも言えるお店です。

神奈川県厚木市の山奥に位置し、大山（通称・阿夫利山）の麓から湧き出る天然水を使っています。

あくまでも“水”にこだわっている「AFURI」。

海外1号店も、水にこだわって、アメリカ・オレゴン州のポートランドに出店しました。

「マウント・フッドっていうのがあって、水がすごくキレイなんですよね」と話す中村さん。

マウント・フッドはオレゴン州の最高峰で、その水は美味しいビール造りにも使われています。

ちなみに、ほかにもロサンゼルス、シンガポール、香港、ポルトガルの首都リスボンなどにも進出しているんですよ！

そんな「AFURI」のラーメンは、価格が1,000円を超えていて、なかなかのお値段。

実は、業界には古くから「1,000円の壁」というものが存在します。ラーメン一杯の価格が1,000円を超えるのは難しいという意味ですね。

しかし中村さん曰く、「自分で言うのもなんですけど、AFURIは値上げ芸みたいなところがあって（笑）そもそも1,000円の壁を超えたのも早かったんですよ」とのこと。

では、「AFURI」では1,000円の壁をどのように乗り越えたのでしょうか。

「800円を850円〜880円に、そのあと950円ぐらいにして、980円にして、そして1,000円を超えてくるんですけど、毎回ちょっと客足は遠のきます。その間に味をブラッシュアップしたりとか、色々やっていると、また戻ってきてくださって。その繰り返しです」

なるほど、少しずつ上げてきた経緯があるんですね。

とはいえ値上げの際は、どの程度上げるのかが、また悩みどころだと思いますが…？

「原価からあまり追わないですね。メニュー表に落としてみて、『コレ、いくらぐらいに見えるかな？』と。それが、どう見えるか。1,280円と1,290円でほとんど変わらないように見えるなら、1,290円にするとか。830円の設定で、それが800円寄りに見えるなら、850円に値上げしないで830円のままにしておこうとか。見栄えですね」

加えて、中村さんはこんなお話もしてくださいました。

「食べログが出始めた当時、AFURI恵比寿店は食べログの口コミ件数が日本一の期間が長かったんですけど、それを見た時に『SNSってこういうことか』と思いました。ビジュアルが大事だな、と。うちは丼ぶりが特徴的なのと、そこにある“ラーメンの顔”みたいなものがあって、AFURIって書いていなくてもAFURIだと分かるようなビジュアルになっている。それは崩したくなかったんですよ。なので、素ラーメンにして値下げをするのではなく、その“顔”のまま値上げしていくという道をとりました」

「AFURI」の丼ぶりは、白地に青の山水柄。内側は、AFURIの名前の由来にもなっている、阿夫利山が描かれています。

その中に、澄み切った淡麗スープと麺、真ん中に半熟煮玉子がのっていて、周りをチャーシュー、水菜、海苔が囲んでいます。

こういった“ラーメンの顔”を維持するためにも、値上げは必要だったわけですね。

まだ「AFURI」未経験の方は、そのこだわりの味を確かめに、“顔”を見に行ってみてくださいね！

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