人気ラーメンチェーン「AFURI」。潰れない店づくりで、味・サービスの質を担保

1/14（日）9pm - 9:30pm

お店ラジオ supported by スマレジ

『お店ラジオ』にようこそ！

パーソナリティは、事業投資家の三戸政和さんと、スマレジ代表の山本博士さん。

そしてゲストは、AFURI株式会社の代表取締役、中村比呂人（なかむら・ひろと）さんでした。

「AFURI」といえば、流行り廃りの激しいラーメン業界において、20年以上も人気店として続いているお店。

神奈川県の大山（通称・阿夫利山）の麓から湧き出る天然水を使い、厳選された素材の旨味を丁寧に抽出して仕込んだ、正統派の淡麗系ラーメンです。

そんな「AFURI」の源流となったのが、厚木の山奥にあるラーメン店「ZUND-BAR」。

中村さんが最初に立ち上げたお店です。ここから「AFURI」をオープンするまで、どんな経緯があったのでしょうか。

実は、中村さんの実弟は、90年代後半にブレイクしたラーメン店「中村屋」の中村栄利さん。当時、「天空落とし」で知られる、ラーメン四天王と呼ばれた人物です。

「当初は弟の店の２号店という立ち位置でしたが、まぁいざこざあって（笑）」とのこと。

一時期は、誤解があって兄弟で仲違いをしてしまい、「中村屋」とは違う店名でお店を出すことになって、それが「ZUND-BAR」だったのだとか。

その後、2003年に「AFURI」としての一号店を恵比寿にオープン。

ここで人材が育ったことで、中村さんは一度、ラーメン業界から離れます。

しかし、弟さんと無事和解し、父からの要望もあって、再びラーメン業界に戻ってきたと言います。

何より、ご自身が立ち上げた「AFURI」というラーメン店に愛着があり、もう一度「やってみたい」と思ったそうです。

中村さんが戻った、その頃の「AFURI」は、順調とは言えませんでした。

「スタッフの本部や経営に対する不信感を払拭していって。あとは味のブラッシュアップですね。で、外に広告を打つのではなく、来てくださったお客さまにもう一度来ていただけるように接客から地道に徹底的にやりました」と、中村さん。

「自分が飲食をやるなら、味はそこそこでも内装とかサービスで成立するような飲食店はやりたくなかったんですね。とくにラーメンなんで、専門店なんで。絶対的に美味しくないと。そこはブレちゃいけない。そこがド中心だと考えると、捨てなきゃいけないものがたくさん出てきた」と言います。

その一つが、席数。

例えば、14席の「中村屋」と35席ほどの「ZUND-BAR」を比べたとき、同じ売上げを立てようと思えば、「中村屋」が4人ほどで店をフル回転できることに対して、「ZUND-BAR」では最低でもその倍は必要になるそうです。

また、中村さんはこんなお話もしてくださいました。

「お客さまのイライラタイマーって、席についてからタイマーが始まるので、ご提供までに時間がかかっちゃうとすごくイライラする。それだったら、並んで頂いているほうが、お客さまにとっても、我々にとってもいいんですよね」

なるほど〜！確かに、行列なら納得できるけれど、席で待たされるとイライラしちゃいますよね！

「結局、うちのラーメンで、ちゃんと利益を出しながら、人件費をしぼってやるなら、理想は18席ぐらい。忙しい時間帯があって、アイドルタイムがあって、また忙しくなって…という波があればあるほど、味はブレやすいし、サービスの質もブレやすいと思うんです。売上げに関して言うと、僕は、儲かるお店よりも潰れないお店、あるいは潰れにくいお店を作ろうと思ってずっとやってきた感じですね」

そして、このやり方で続けているうちに、売上げも驚くほど伸びました。

例えば恵比寿店では、売上げ20万円前後からスタートして、いつの間にか40万円を超え、途中で値上げをしてきたこともあり、気づけば18席で月商2000万円超え！

これには山本さんも、思わず「すごっ！」と驚きの声をあげていましたよ。

以降、この潰れないコンパクトな業態を恵比寿店の近くに出店し続けて、現在では海外にも店舗展開している「AFURI」。

来週は海外出店のお話も伺いますので、お楽しみに！

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